熊本市立熊本博物館

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植物資料紹介


江津湖の植物

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ヒメバイカモ

 

キンポウゲ科

 

水中で生活する沈水植物です。日当たりが良く、適度な流れのある環境に生育しており、江津湖では上江津湖を中心に点々と生えています。花は水面上に出ていることが多く、直径1㎝ほどで、夏~秋を中心に多く見られます。国内での分布は限られており、江津湖は貴重な生育地です。

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キタミソウ

 

ゴマノハグサ科

 

日当たりの良いところに生育する湿生植物です。江津湖では、水位の上下にあわせて生活しており、水位が低下している時季に花をつけます。国内では限られた都道府県でのみ生育が報告されており、熊本県内での分布は江津湖周辺が中心です。花は開花した時の直径が、2~5㎜程度と非常に小さく、気づかずに踏み付けられてしまうこともあります。また、江津湖では外来種によって、生育環境が脅かされることも懸念されます。

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金峰山の植物

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ハナイカダ

 

ハナイカダ科

 

4-5月頃に黄緑色で直径5㎜程度の花をつけ、その後黒く熟した果実が6-7月頃に見られます。葉の上で花が咲いているように見えますが、これは葉の中心を通っている主脈と花の柄の部分がくっついたためで、よく観察すると脈が少し太くなっていることが分かります。雌雄異株で、別の木に雄花と雌花をつけます。通常雌花は1つ、雄花は複数の花をつけます(実をつけるのは雌の木)。

 

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ツクシショウジョウバカマ

 

シュロソウ科

 

花をつけるのは3月頃からで山地の斜面や林床などのやや暗い場所でよく見られます。伸びた茎の先に白~薄いピンク色の花を横向きに多数つけます。花が終わると茎が伸びて種子をつけ、地下茎の部分では翌年の開花に向けて花芽の準備が始まります。冬でも根元で広がる葉は残っているため、比較的見つけやすい植物です。

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